カストレーン
Mathias Alexander Castrén (1813-52)

Mathias Alexander Castrén (1813-52) 言語学者。ヘルシンキ大学の学生時代に,Z・トペリウスとともに,J・L・ルーネベリ家に下宿し,その影響を受ける。1939年夏,フィンランド文学協会の助成でカレリアに長期滞在。1840年,ヘルシンキ大学講師。2回(1841-44, 1845-49)の長期調査旅行で,ロシア・シベリアのウラル諸語,チュルク諸語・モンゴル諸語などの現地調査を行う。ヘルシンキ大学のフィンランド語講座の初代教授(1850-52)。フィンランドにおけるウラル比較言語学の方法を確立させ,サモエード諸語を初めとする西シベリア地域の諸言語の文法記述のひな型を作った。

ヘルシンキ大学本館のフィンランド語学科の研究室や図書室がある階を「カストレニアヌム」(Castrenianum) と呼ぶのは,カストレーンの名前に因んだもの。ヘルシンキのカリオ (Kallio) 地区にカストレーン通り (Castréninkatu) がある。

更新日:2005/12/01 — Copyright ©2005 by Kazuto Matsumura